ツマのひと声
そもそも、わが家の朝はスリリング。
毎朝、わたしはそっと自室のドアを開けて廊下に首を出し、何か異変はないかと気配を窺い、耳をすませ、鼻をクンクンさせます。過去この時点で発覚したエムの惨事・椿事は数知れず。
まあ月に一度かな、場数を踏んでいてもギャアと叫ぶ朝が来ます。
本日もそんな朝。
軟便失禁のため、ベッドは・・・まみれ。しかも着替えようと脱がせたパジャマの裾にも・・・が付いていたため、エムの頭がベッタリ茶髪になったのでした。
思わず「ギャア」とひと声!
叫べばあとは平然、するべきことをするのみです。・・・まみれできな粉餅状態のエムに「だいじょぶ」とうなづいて現場の撤収にかかります。粛々と拭う、捨てる、洗う、洗う、ひたすら洗う。
しっかし、なんで雨の日に限ってこの惨状なんでしょう。
洗濯機に入れられる程度に洗いあげた衣類やシーツ、人前になんとか出せる程度に清拭したエムの両方を眺めて、ツルならぬツマはもう一声「頼むから晴れて!」
梅雨空は、無視を決め込んだようです。